2011-10-01から1ヶ月間の記事一覧

マザウェル 〜珠玉のフィリップス・コレクション

●『Chi ama, Crede(愛する者は信じる)』(1962) ロバート・マザウェル(1915 – 1991) ヨーロッパ(主にピカソ)のコピーではない独自の原理に基づいて制作すべきと考えたマザウェルは、既に若くしてシュルレアリスムの首領アンドレ・ブルトンに絶賛される…

エイヴリー、ロスコ 〜珠玉のフィリップス・コレクション

●『Black Sea』(1959)、『Girl writing』(1941)ミルトン・エイヴリー(1885 -1965) 閉じた輪郭を用いての色面構成やデフォルメはマティスから学んだのだろう。選ぶモチーフもマティスに似ている。ただし、モチーフは似ていても何を描くかはかなり異なって…

プレンダーガスト、エイキンズ 〜珠玉のフィリップス・コレクション

●『パッリア橋』(1898-99、1922)、『ファンタジー』(1917) モーリス・プレンダーガスト(1858 –1924) 一見して、色彩の使い方がボナールにそっくり。なぜ突然アメリカにナビ派が?と思うが、プレンダーガストはフランスへの留学経験を持ち、留学中にボ…

ピッピン、ホッパー 〜珠玉のフィリップス・コレクション 

*10/25 一部改訂 すもも画報にしては珍しいことに、今回は展覧会の話題である。私は最近、「すもも画報見てますよ」と声をかけられたのが嬉しくて更新を励もうとしているところだ。『モダン・アート、アメリカン 珠玉のフィリップス・コレクション』*1へ行…

すもも画報 in 台湾 最終回

駅からは懲りずにまたバスに乗った。今度は目的地への到達に成功するも、乗車賃の15元、これが小銭で15元きっかりでないと払えない仕組みになっているのだが、我々は小銭15元きっかりを持っていない。小銭が無いよどうしようと、単語しか合ってない英語&ジ…

すもも画報 in 台湾 その4

お腹を満たしダンスも踊ったところで、部落の集会所も兼ねている食堂を離れ居住区の見学へと向かう。カリによれば、ここで栽培した椎茸は台湾の高級ホテルに高値で取引してもらっているが、とは言え、当初は農作物を売って金(カネ、貨幣)を得ようと画策し…

すもも画報 in 台湾 その3  *10/11一部改訂

ツアー初日のこと、沖縄に行った経験のあるパートナーが、バスの窓から見える山間部の墓地を見て沖縄と同じ亀甲(きっこう、かみぬくー)墓だと指摘する。石敢當(いしがんとう)もある、とさらなる指摘。与那国島から台湾へは111キロだが、漂着した人々はと…

すもも画報 in 台湾 その2

東京に残してきた現在入院中の私の父*1は、大酒飲みである。彼が夜中の3時より前に帰宅したことはない。酔っぱらうと辺り構わず「消えろ、消えちまえ、小さなロウソクよ!」とかヤリ出す。子供心に、コワイし、恥ずかしかったことを思い出す。酒が原因で身体…

すもも画報 in 台湾

9月30日。台風と共に夕暮れ時の台北へ到着し、ホテルにトランクを預けて市内を散策する。日本とよく似ているけれどちょっとずつ何かが違う、どこか懐かしいが郷愁に浸りきることもできない、そんなパラレルワールドみたいな台湾の町並みを実見するのはこれが…