2008-07-01から1ヶ月間の記事一覧

「現代アート基礎演習」

このブログは私の年来の友人ばかりではなく、どうやらまったく面識のない方も覗いて下さっている(らしい)。最近では仕事で知り合った方、また、私がデッサンを教えに行っている学校の学生さんも覗いて下さっている。(いいかげん、退屈されないように工夫…

ロザリンド・クラウス----批評の方法(間奏)

(つづき) 写真という物質それ自体はエントロピーの法則(物質的因果性における不可逆性)に従う。写真は色褪せたり、丸められたり、燃やされたりすることができる。だが、そこに写っている対象はそうではない。写真に写った限りでの写真の対象は、光学的写…

ロザリンド・クラウス----批評の方法(9)7/12(改)

一日一万ヒットを目指すのだ。この文体で、この内容で。(つづき) 一体何が作品を作品たらしめるのか。終始記号論として、哲学として構想されたパースの論説にとってこれはそもそも問題とはならない、だが、美術批評家クラウスにとっては問題となる。たとえ…

ロザリンド・クラウス----批評の方法(8)

思い起こせば、クリフォードによる批判を読解することから始めて予定では3回くらいで終了するはずだった。 (つづき) 問題となっているのは「おのずとやってくるもの」である。そもそもブルトンによる自動書記(オートマティスム)とは夢や無意識を対象と…