2011-12-01から1ヶ月間の記事一覧
柳は、まず「直観」によって事物の美を見出し、しかるのちに、よくよく調べてみるとそれが「正しく作られている」モノであることが判明するのだ、と言っている。彼は色んなところで同じことを言っているからいちいち引用しない。民藝の美とは、柳によれば、…
民藝と芸術との境界線はどこにあるのだろうか。柳は個人の表現に冷たい。「天才の芸術」をまったく評価しないわけではないのだが、冷遇して黙殺しあわよくば視界から消えてほしいというような、底意地の悪さを感じさせる。なぜなのか。その理由は、柳が考え…
我が家に置かれている茶箪笥には、傷を隠すためか芹沢硑介(1895〜1984)のカレンダーが引き戸の矩形に合わせてトリミングされ、貼り付けてある。洋風とも和風とも付かぬ、いつの時代に作られたものかも曖昧であるようなかわいらしいデザインのカレンダーで…